LINE公式アカウントのクーポンは、集客・販促・キャンペーンなど、さまざまな用途に活用できます。そんなLINE公式アカウントクーポンについて、「何をすればよいかわからない」「作り方や配信方法が難しそう」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。
この記事ではLINE公式アカウントクーポンの作り方から配信方法・分析方法まで詳しく解説します。LINE公式アカウントクーポンを活用するうえで押さえたい情報を幅広く取り上げました。
LINE公式アカウントのクーポン機能とは?
LINE公式アカウントのクーポン機能とは、LINE公式アカウントから友だち追加してくれたユーザーへクーポンを発行・配信できる機能です。ユーザーに直接送るメッセージのほか、タイムラインでも配信できます。
クーポンの発行・配信は、承認・未承認といったアカウントタイプや料金プランに関係なく使える機能のひとつです。ただし未承認アカウントの場合、一部の機能が利用できないためご注意ください。
活用例としては、以下の用途が挙げられます。
- 集客:友だち追加の促進やクーポンの配布による店舗への集客など
- 販促:割引クーポンの配布など
- キャンペーンの実施:友だち限定プレゼントや割引キャンペーンなど
紙のクーポンと同じような使い方もできますが、友だち限定キャンペーンなど、LINEならではの機能も豊富です。
LINE公式アカウントのクーポンを活用するメリット
LINE公式アカウントのクーポンを活用する大きなメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- ユーザーの購買行動に繋がりやすい
- ブロックを回避しやすい
メリットについてそれぞれ詳しく解説します。
ユーザーの購買行動に繋がりやすい
LINE公式アカウントのクーポンは、上手く活用することでユーザーの購買活動に繋がりやすい機能です。
クーポンには割引やキャンペーンなど、お得な購買活動を可能にする効果があります。普段お店を利用しないユーザーを購買活動に繋げられる可能性が高いです。
また、企業・店舗のLINE公式アカウントを友だちになった後に実施した行為に関するアンケートでは、以下の結果がみられました。
- 企業・店舗から送られてきたクーポンを利用した:58.3%
- クーポン目当てで、サービスや店舗を利用した:54.4%
引用元:LINE for BUSINESS「クーポンの活用方法|集客・販促に役立つ使い方」
LINE公式アカウントによって配布されたクーポンが、実際に購買行動に繋がっていることがわかります。
ブロックを回避しやすい
LINE公式アカウントによるクーポンの配布は、ユーザーからのブロックを回避しやすい効果もあります。
メルマガをイメージするとわかりやすいですが、ユーザーは単純な告知内容のみでは、いずれメルマガを読まなくなる・開封しなくなる傾向にあります。メルマガは購読解除せず放置するケースが多いですが、LINEは手軽にブロックできるため、メリットがないと判断されるとすぐにブロックされてしまいます。
せっかく友だち登録をしてもらっても、一方的な告知だけではブロックされてしまうでしょう。
LINEでクーポンを配布することによって、ユーザーに直接的なメリットを与えられます。お得なアカウントであると判断されれば、ブロックを回避できる可能性が高まります。
LINE公式アカウントのクーポンの作り方
続いてはLINE公式アカウントで配布するクーポンの作り方について解説します。LINE公式アカウントのクーポンは、Web版のLINE Official Account Managerから作成可能です。
クーポンを作る手順は、大きく以下2つのステップです。
【クーポンの作り方】
- 管理画面の「クーポン」から作成ボタンを押す
- クーポンに関する項目を入力して保存
それぞれ詳しく解説します。
1.管理画面の「クーポン」から作成ボタンを押す
まずはWeb版のLINE Official Account Managerを開いてログインし、クーポンの作成を行います。手順は以下の通りです。
- 管理画面の「ホーム」タブを選択する
- 左に表示されるメニューで、下の方に表示されている「クーポン」をクリックする
- 表示されたページで、右の方に出ている「作成」ボタンをクリックする
2.クーポンに関する項目を入力して保存
クーポンの作成ページには、各種項目の入力欄が表示されているため、必要箇所を入力していきます。入力項目は以下の通りです。
- クーポンの名前:トークルーム内のふきだしなどに表示されるクーポン名
- 有効期限:クーポンの使用開始日時と終了日時
- 写真:クーポン画面のトップに表示される画像、サイズの上限は10MB
- 利用ガイド:クーポンの利用方法や注意点など、クーポンの説明を記載
- 抽選:抽選で当選した人のみクーポンが配布される機能
- 公開範囲:全体公開・友だちのみが選択可能
- 使用可能回数:1回のみ・上限なしが選択可能
- クーポンコード:クーポン利用前にユーザーに提示してもらうコード
- クーポンタイプ:割引・無料・プレゼント・キャッシュバック・その他から選択可能
入力した内容は管理画面右下の「プレビュー」から、実際の見え方を確認しながら作業を進めることができます。最後に保存ボタンを押すことでクーポンが発行されます。
LINE公式アカウントのクーポンの配信方法
クーポンの配信方法には、いろいろな方法があります。クーポンの配信方法とそれぞれの特徴をまとめました。
LINE公式アカウントのクーポンの分析方法
LINE Official Account Managerから、クーポン分析結果を確認できます。クーポンの分析手順は以下のとおりです。
- ホーム画面の上部タブから「分析」をクリック
- 左のメニューから「クーポン」を選択
- 分析したいクーポン名をクリック
- データを確認する
分析結果の画面でわかる項目として、以下の内容が挙げられます。
LINE公式アカウントクーポンの有効活用事例!
LINE公式アカウントのクーポンを有効活用した事例を紹介します。
- コニカミノルタプラネタリウム株式会社
- 三井不動産商業マネジメント株式会社
- 株式会社鉄人化計画
- 株式会社保育王
- カッパ・クリエイト株式会社
それぞれについて、クーポンの活用によって得た効果や、施策の進め方などを紹介します。
コニカミノルタプラネタリウム株式会社
コニカミノルタプラネタリウム株式会社は、日本のプラネタリウムメーカーです。プラネタリウム関連機器やソフト製作のほか、プラネタリウム施設の運営も行っています。
同社の運営する施設のひとつ、東京スカイツリータウン内のプラネタリウム「天空」は、公式アカウントの友だち登録で、1作品の鑑賞料金でもう1作品無料で鑑賞できるクーポンを配布しました。
その結果、キャンペーン開始から2週間で友だち登録の数が約4,000人、クーポンの使用者が約1,000人となりました。新規顧客だけでなく、リピーターの獲得にも繋がっています。
もともとはメルマガで配信していたクーポンの利用率低下に伴い始めた施策でしたが、大成功といえる結果を出した事例です。天空以外にも、同社が運営するプラネタリウム施設の公式アカウントを用意しています。
三井不動産商業マネジメント株式会社
三井不動産商業マネジメント株式会社は、日本全国各地で「ららぽーと」「三井アウトレットパーク」などの複合型大型ショッピングセンターを運営する会社です。
LINEクーポンによる大きな成果が出たのは、同社が運営する複合型商業施設「ステラモール」。子連れ客をターゲットとしたお子さまランチの無料クーポンや、ビール・ドリンクのお得なクーポンなどを配布し、多くの食事客を取り込むことができています。
お子さまランチクーポンの利用は大人も食事するのが条件であるなど、クーポンの利用条件もしっかり設定されていました。売上に繋がる要素を整えていたため、かなりお得な内容のクーポンでありながらも、結果として売上アップが実現しています。
ターゲット層の属性やニーズだけでなくクーポンの使用条件も上手く設定することで、大きな相乗効果を得た事例です。
株式会社鉄人化計画
株式会社鉄人化計画は、カラオケボックス「カラオケの鉄人」の展開をはじめ、さまざまな事業を行う会社です。
カラオケの鉄人はさまざまなLINEクーポンを配布しています。なかでも特に反響の大きいのが、天気がよくない日に配信する、24時間限定で室料3時間+ソフトドリンク飲み放題が500円になるゲリラクーポンです。悪天候のなか、利用開始時間になる前から並ぶユーザーがいたほどです。
またとある店舗では独自施策として、ユーザーに欲しいクーポンを選んでもらうアンケートを実施しました。通常の配布率が約10%であるにも関わらず、アンケートで選ばれたクーポンの配布率は約30%と、高い成果が出ました。
ユーザー目線が効果的なクーポン施策に繋がっている事例です。
株式会社保育王
株式会社保育王は、かつて屋内あそび場キッズフルを運営していた会社です。2021年2月に会社分割が行われ、キッズフル運営会社は株式会社デベロップに吸収合併されました。
キッズフルはオープンと同時にLINE公式アカウントを導入し、クーポンの配布などを進めていました。特に反響が大きかったのが、大人限定で1日フリーパスが大幅に割引となる「おとなの1日フリーパスクーポン」です。クーポン配信により、来店者数が1.5倍になりました。
大人と子供が同時に入場するため、大人の大幅な割引があっても、全体的な売上額はそれほど変わりませんでした。併設のカフェでの食事など、主要施設以外の利用者数も増えたために、より大きな効果が実現しています。
キッズフルは会員の3分の1がLINE公式アカウントに友だち登録しているというデータもあります。クーポンによる利用促進だけでなく、ファン獲得にも成功している事例です。
カッパ・クリエイト株式会社
カッパ・クリエイト株式会社は、大手回転寿司チェーン「かっぱ寿司」を運営する会社です。全国的に展開している・メニューが豊富かつ安価などの理由から、幅広い世代からの人気を集めています。
かっぱ寿司は複数回にわたってLINEクーポンを配信しており、メルマガ配信クーポンの2倍の使用率を誇ります。なかでも反響が大きかったのが土曜限定クーポンです。特に年始に土曜限定のクーポンを配信した結果、集客率が大きく向上しました。単純なお得感だけでなく、年始の土曜日という特別感が、大反響に繋がったと推測されます。
ランチタイムクーポンも反響が大きかった例です。特徴として、クーポンを午前中に配信した点が挙げられます。LINEならではの即時性を活かしタイミングよく配信することで、ユーザーの来店を効率よく促す結果になりました。
効果的なタイミングでの配信により、大きな反響に繋がった事例です。
まとめ
LINE公式アカウントで配信できるクーポンには、購買行動の促進やブロックの回避などのメリットがあります。管理画面から2ステップで作成できるうえ、入力する項目もシンプルな内容であるため、手軽に作成できる点が魅力です。配信方法はいくつかの種類があり、目的や理想に合った方法を選べます。
LINEクーポンの活用により、売上アップや来店者数増加などに繋がった成功事例は多く存在します。マーケティング施策についてお悩みであれば、ぜひLINEクーポンの活用を検討してはいかがでしょうか。