HOME
COLUMN

ブランディング

【ステップ③】D2C立ち上げの根幹となるブランド・アイデンティティの構築とは?

D2Cを立ち上げるためには、以下の7つのステップがあります。

画像

参入しやすいといわれるD2Cですが、その分競合も多いことになります。

他社と差別化してD2C立ち上げを成功させるためにも、最初の市場・顧客のリサーチや商品企画は重要です。

前回の記事はこちら

さらにD2C立ち上げの全ての根幹ともいえるのが、BI(ブランド・アイデンティティ)の構築です。

今回は、D2Cで最も重要といっても過言ではない、スッテプ3のBI構築とOEMの選定についてお話いたします。

D2CにおけるBI(ブランド・アイデンティティ)構築

BI(ブランド・アイデンティティ)とは、自社ブランドに対して「顧客にどのようなイメージを持ってもらいたいか」を言語化・明確化すること。ブランディングは、ブランドの軸を決める上で重要です。

ライフェックスでは、8回のセッションでBI構築における各項目を一緒に決めながらBIを構築していきます。

USPを書き出す

自社でBI構築を行う場合は、とにかくUSP(自社の強み)を書き出すことをおすすめします。化粧品を例に挙げると「成分で何を打ち出せるのか」「どういったキャッチコピーにしたら良いのか」を考え、書き出していくと良いでしょう。

以下はスキンケア商品の場合の、USPの書き出し例です。

・成分に特性がある
・香り(香料ありor無香料)
・パラベンフリーである(防腐剤フリー)
・エタノールを含まないor微量   等

スキンケアの場合は、成分の特性や香りなどもUSPとして挙げられます。また、パラベンフリーなど指定表示をどう考えるかという点もあります。エタノールに敏感なお客様もいらっしゃいますが、かといってエタノールが悪なわけではありません。エタノールを全く含まないのか微量だけ含むのか、そう言った細かい点もとことん考えて、自社商品のUSPを書き出していきましょう。

「こういう商品を作りたい」だけの気持ちで望んでしまうと、商品ありきのブランドになってしまいます。
あくまでブランドありきの商品なので、ブランドとしてのスタンスを、ここで確立させていくことが大切です。

さまざまな企業さまを支援してきた中で感じていることは、「小さなこだわりがあればあるほど、より良いブランドに近づく」ということです。

商品名を決める

キャッチコピーやUSP、ブランドプロセスなどが固まったら商品名も決めていきます。
商品名を決めるときのコツは、自分たちが思っている気持ちを全て口語表現で書き出すこと

想いが強いと繰り返しそのワードが出てきます。それを拾って言葉のパズルを組み立てていくと、おのずと自分たちが提供したい商品を表現する商品名が出てくるはずです。

話し合いももちろん大事ですが、気持ちの洗い出しもとても重要です。

OEM選定のポイントと3つの注意点

BI構築と同時並行でOEM(ブランド製品の製造)メーカーを選定します。
OEMメーカーのなかには、商品をよりよくするための提案やアドバイスをくれるメーカーもあります。時には「こういった成分をかけ合わせるとより良いですよ」といった提案をいただけます。単に受注した仕事をこなすだけのメーカーより、柔軟に提案をしてくれるメーカーを選ぶのも、1つの選定ポイントです。

OEMメーカーは、たくさんあります。私たちはお付き合いのあるメーカーさんの中から選定しますが、全くあてがない場合は、インターネットで検索して最低でも3~4社選び、見積をとっていく形になります。
ここでの出会いは、転職の出会いに近いかもしれません。

「一緒に商品を作っていく」と言っても大げさではありません。自社の希望に寄り添ってくれる、自社に合ったOEMメーカーの選定が重要になることは間違いないでしょう。

OEMメーカーに伝えるべきこと・スケジューリング

まずは、こだわっている成分や、効果効能などの希望を伝えることです。OEMメーカーの中でも強みがあるので、要望に合うのかを確認することは大切です。あとは原価が決まっていれば原価をお伝えすることも必要ですね。

この段階では、とにかく容器に時間がかかります
例えば化粧品のポンプ式の容器の場合、ポンプのバネを取り扱っているメーカーは日本で数社しかなかったりします。急ぎたいのであれば、既存の型を利用する手もあります。容器の形状をこだわって作る場合は、時間を要することを頭に入れておきましょう。

容器に中身を入れることを充填といいます。中身が容器から漏れないかなど相性をみる、充填テストと呼ばれる工程があります。このテストは、2ヶ月くらいかかります。

一方でサプリなどの場合は、例えば三方シールのアルミ袋ですと、2ヶ月ぐらいの期間でできたりもします。容器によりまちまちなので、事前にしっかりスケジュールを確認しておくことが重要です。

ちなみに、連休明けや休み明けは発注するメーカーも増えます。時期によっても時間がかかるタイミングがあることは、覚えておいた方が良いでしょう。

容器もOEMメーカーに発注がおすすめ

容器を作る場合、次の2つのケースに分かれます。
・容器メーカーとOEMメーカーにそれぞれ発注するケース
・OEMメーカーから容器メーカーに発注まで任せるケース

おすすめは、OEMメーカーから容器メーカーに発注まで任せることです。料金的には、別々に依頼する方がメリットがある場合もあります。しかしこの場合、単純に依頼する工数が2倍になります。

立ち上げ時は同時にさまざまなタスクが発生するので、依頼箇所は1箇所に集約することをおすすめします。

試作にかかる期間は?

試作にかかる期間は、基本的には1週間程度で改良品が戻ってきます。
ここのプロセスは、こだわればこだわるほど長くなります。

泡立ちの良さや香りの強さなど、求めるものにどれだけ近づけるか。
ここはOEMメーカーとのキャッチボールになるところでもあります。

まとめ

この記事では、D2C立ち上げの根幹ともいえる、BI構築とOEMメーカーの設定について解説しました。

<ポイント>
【Step3−1】ブランドアイデンティティ構築
・USPを書き出す
「小さなこだわりがあればあるほど、より良いブランドになる」
・商品名を決める
「自分たちが思っている気持ちを全て口語表現で書き出す」
【Step3−2】OEM選定
・提案してくれるメーカーを選ぶ
・見積時は成分、効果効能の希望、原価を整理し伝える
・容器と試作は時間がかかりがちなのでタイムラインを確認する

次回は、事業及び資金の設計・計画についてお話いたします。

マーケティング戦略でお困りの方、株式会社ライフェックス会社概要資料をダウンロードしてみてください!

ライフェックスはブランデイング〜新規獲得〜CRM領域までトータルサポートを行っています。