LINE公式アカウントの機能の一つであるリッチメニューを活用することで、友だち追加されているユーザーへの自社サービスPR効果の向上が見込まれます。作り方も比較的シンプルで、ユーザーの商品購入や来店につながるコンテンツを分かりやすく表示できるといったメリットがあります。SNSを使ったビジネス上の課題解決ツールの一つとして検討されてみてはいかがでしょうか。
本記事では、リッチメニューの設定方法を図を用いて分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
LINEのリッチメニューとは?
リッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面で下のほうに表示される各種メニューのことを指します。
出典:リッチメニューの活用方法│特長や運用のコツを解説|LINE For Business
リッチメニューは上記のようにキーボードエリアにあたるスマホ画面下部に目立つサイズで表示されるため、「ユーザーに特に活用されたい、注目を集めたい」と願うコンテンツを選んで掲載し、購買・来店促進やサービス向上につなげることができます。具体的な方法はLINE公式アカウント友だち限定のクーポンやショップカードの機能に誘導したり、予約サイトなど外部へのリンクを設置するケースが多いです。
リッチメッセージとは何が違う?
テキストだけでは伝わりづらい商品やキャンペーンなどの情報も、画像と一緒に伝えることで視覚的に伝わりやすくなります。画像やテキストを1つのビジュアルとしてまとめて送信できるリッチメッセージは通常のメッセージと同様にトーク画面に流れますが、リッチメニューの場合は画面下に固定して表示されます。またリッチメッセージは通常のメッセージと同じく、送信したら友だちに通知されますが、リッチメニューは内容の更新などがあっても通知はありません。(下記はリッチメッセージの例)
リッチメニュー作成の料金
出典:LINE公式アカウントを開設しよう!主な機能や導入効果を紹介|LINE For Business
LINE公式アカウントには上記の3つの料金プランがありますが、リッチメニューはいずれのプランに入っている場合でも利用可能です。無料のフリープランでも、もちろん使用できます。
またLINE公式アカウントには所定の審査を通過してアカウントバッジが付与されたプレミアムと認証済、審査などのない未認証の3種類がありますが、リッチメニューはいずれの種類のアカウントでも使用できます。
リッチメニュー使用のために、アカウントの種類や料金プランを切り替える必要はありません。
LINEリッチメニューを設置するメリット
リッチメニューはユーザーとのやり取りや情報発信を有利に進められる機能です。リッチメニューの導入によるビジネス上のメリットとして、以下が挙げられます。
【LINEリッチメニュー設置のメリット】
- ユーザーの目に留まりやすい
- いろいろな動線を設置できる
- ユーザーのアクションを引き出しやすい
ユーザーの目に留まりやすい
リッチメニューはトーク画面の半分近い範囲で表示することもできるため、ユーザーの目に入りやすいです。時季や期間によって内容や画像を変えることで季節感あふれるイメージを演出することで、ユーザーの関心を集めることが可能です。またリッチメニューで発信する情報をリッチメッセージでも送信するなど、機能を組み合わせて活用し、ユーザーに強く内容を印象付けることもできます。
いろいろな動線を設置できる
リッチメニューを使うと、ユーザーに利用してもらいたいさまざまなコンテンツの画面に誘導することができます。クーポンや特典、ショップカードなど、複数のコンテンツを表示して、それぞれの画面に移動できるように仕掛けられる強みは大きいです。
ユーザーのアクションを引き出しやすい
リッチメニューに特典や割引、サービス付きのクーポン画面へのリンクを表示すれば、ユーザーのサービス利用や来店の機会を増やしやすくなります。またショップカードもポイントカードの役割を果たすため、リッチメニューを通してカードの利用が増えれば、リピート率アップを期待できます。
LINE連携ツールを活用することでより効果的に
ユーザーの属性に合わせてリッチメニューを出し分けるといった運用方法もあります。男性に向けたリッチメニュー、女性に向けたリッチメニューをはじめ年齢や職業別などでクーポン情報を配信することでより効果的な運用が実現できます。
LINE公式アカウントのクーポンの作り方|配信・分析方法や有効活用した事例を紹介!
LINEリッチメニューの作成方法
LINE公式アカウントでリッチメニューを作成する方法は、以下の手順の通りです。
【リッチメニューの作り方】
①ホーム画面のリッチメニュー内「作成」をクリック
②表示設定を入力
③コンテンツ設定を入力
1:ホーム画面のリッチメニュー内「作成」をクリック
出典:リッチメニューを作成する|LINE For Business
ホーム画面左のサイドバーにある「リッチメニュー」をクリックし、右側にある作成ボタンをクリックします。
2:表示設定を入力
出典:リッチメニューを作成する|LINE For Business
表示設定とコンテンツ設定の 2種類を設定する必要があります。表示設定では、以下の項目を設定します。
- 管理用タイトル:管理画面で使用されるタイトルを設定。ユーザーには表示されません。
- 表示期間:メニューごとに表示される期間を指定。季節やキャンペーン時期に合わせて表示期間を設定することができます。
- メニューバーのテキスト:リッチメニュー画面下のメニューバーに表示されるテキストを設定。
- メニューのデフォルト表示:「表示する」に設定すると、ユーザーがトーク画面を開いた時にデフォルトでリッチメニューが表示されます。「表示しない」に設定した場合、メニューバーのみの表示になり、メニューバーをタップするとリッチメニューが出てくるようになります。
3:コンテンツ設定を入力
出典:リッチメニューを作成する|LINE For Buisiness
コンテンツ設定では以下の項目について設定します。
- テンプレートの選択:希望するメニュー数、メニュー各画面や全体のサイズに適合したテンプレートを選びます。
- 背景画像のアップロード:1枚の画像をリッチメニュー画面の背景に設定する場合に、採用する画像をアップロードします。
- アクション:外部サイトなどへのリンク、クーポン、ショップカードなど、各画面をユーザーがタップした際のアクションを設定します。
- 画像を作成:各メニューに合わせて1枚ずつ画像をアップロードして取り入れる場合に使います。編集・加工ツールを使って作成できる「イメージメーカー」機能を活用して作ることもできます。
「表示設定」と「コンテンツ設定」をそれぞれ設定したあとは、「保存」をクリックしてリッチメニューを保存すればOKです。
LINEリッチメニューの活用事例
LINEリッチメニューを有効に活用する、取り組み事例をご紹介します。
一粒万福様の事例
出典:一粒万福|LINE公式アカウント 使い方カタログ|LINE For Buisiness
東京・西小山に店を構えるごちそうおにぎり専門店「一粒万福様」は、予約獲得・店舗集客強化・店舗の最新情報発信を目的に公式アカウントを活用しています。
LINEチャットを活用してテイクアウト予約や問い合わせに対応をしています。予約の場合は名前や受け取り日時、おにぎりの具材などフォーマット化しチャットで自動送信。コピーして記入してもらうことで必要事項の抜け漏れをなくすような活用方法をしています。
リッチメニューでは予約はチャットの自動返信機能を使用。リッチメニューに大きく表示し、分かりやすくしたことでスムーズなやりとりを実現しています。また、店舗メニュー、店舗情報、Instagramへの導線を設定しています。
ヘアークリニック髪風船様の事例
出典:ヘアークリニック髪風船|LINE公式アカウント 使い方カタログ|LINE For Buisiness
長崎に店舗を構える縮毛矯正の専門サロン「ヘアークリニック髪風船」の事例は、ECサイトの認知度アップを目的にLINE公式アカウントを活用しています。
リッチメニューにECサイトで販売するおすすめ商品ページへのリンクや、髪のホームケアに関するコンテンツへのリンクを設置。ホームケアなどに役立つ商品への関心を引きつけられるような画面構成を手掛けています。また、メニューバーには「LINE上でどのように話しかけて良いか分からない」というユーザーに対して質問を投げかけるように誘導する内容のテキストを表示し、顧客ニーズの引き出しを図っています。
マックスプラス様の事例
出典:マックスプラス|LINE公式アカウント 使い方カタログ|LINE For Business
沖縄にインテリアショップを構えるマックスプラス様は、集客強化を目的にLINE公式アカウントを活用。LINE公式アカウントの友だち特典として配布するクーポンへの誘導や、新型コロナウイルス感染症対策に関する情報、おすすめ商品、店舗最新情報をリッチメニュー画面に盛り込んでいます。結果、繁忙期にリッチメニューを通して発信する割引クーポンがリピート来店の呼び水となったり、ユーザーの購入単価アップにつながったりしています。
また、注目してほしいコンテンツは大きめのサイズで表示したり、各コンテンツ画面に枠をつけて配置したりと、見やすさにもこだわっています。
まとめ
LINE公式アカウントのリッチメニュー機能を利用することで、来店促進やリピーター獲得、顧客サービスの向上につながります。表示するメニュー数や各メニューの画面サイズ、表示期間を調整しながら運用できるので「どのコンテンツにウエイトを置くか」「それぞれのメニューをいつ重点的に進めるか」などのポイントを押さえた上で効果的に活用し、ビジネスの目的達成や課題解決に役立てましょう。